だって観劇はお腹が空くから。

食いしん坊ヅカオタの劇場周辺で食べたもの感想記。

博多座公演「王家にお捧ぐ歌」主観入りまくりな感想という名の考察

行ってきました!博多座!!


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1年前の大劇場公演でエチオピアサイドにどっぷりつかり、お腹いっぱいだった気がした私は「え~王家っすか。もうよくね?それより、ホッタイやってくれや」と思ってました。
 
 
 
申しわけないっっっorz
 
 
王家マジックというか、宙組マジックで博多座公演も大変思い入れ深い公演となってしまいました。
 
今回
ウバルド:真風→桜木
アムネリス:伶美→彩花
などなど演者の変更点が多く、それによってストーリーへのアプローチがかわり目線が別の角度から見ることができました。
 
以下感想。ネタバレとともに主観入りまくりな偏った考察語りです。
長文乱文ごめんなさい。
 
 
 
 
 
 
 
  • 新設定によってみえる囚人になる前のエチオピアメンバーの関係性

私的には博多座公演のキーポイントはウバルドとアイーダの双子設定というところにあると思います。その設定はTwitterのタイムラインで知り、スカステ該当番組を後からみたので記憶がぼやっとしてるのですが。。。この設定はやっぱり同期である2人だから成り立つ設定なのではないでしょうか。

劇中特にセリフで双子なのを暗示させることはないのですが、"お前は奴隷"のカマンテ登場のシーンでのアイーダが「ウバルドが酷いこと言うのよ!」とカマンテにすがるような目を向けるように見えたのが印象的でした。そう見えたことによってエチオピアにいた時、ウバルドとアイーダの兄妹喧嘩をちょっとお兄ちゃんなカマンテが仲裁する図が浮かびました。
真風ウバルドの時は学年差がありすぎるせいか、保護者的な揉め方にみえて、喧嘩という感じではないかな。
しかし、そこをバッサリと切り捨てる蒼羽カマンテ。アイーダのショックの顔。たまりませんでした。
ウバルドがアイーダを批判し、カマンテがバッサリ切り捨てる。アイーダを否定することによって「家来だったお前が!?」のセリフが生きますね。あと、サウフェがアイーダにすがる歌詞でアイーダの「優しかったお前までもが?」というセリフからサウフェはなにがあってもアイーダの味方だったんだろうなぁと感じさせます。しかしサウフェも復讐に燃えてしまい、そこからどんどんアイーダを否定する言葉が降りかかり、最後はファトマさえもアイーダに辛い言葉を投げかけ四面楚歌なアイーダがそれでも平和を願う気持ちを歌うという流れが博多座はキレイに演出されていたようにおもいます。
 
 
。。。長いな。今回の観劇で大劇場とは違う見え方ができて感動だったんですわ。
次つぎぃっ!!
 
  • 伶美アムネリスと彩花アムネリスの相違点
まぁ、1番わかりやすいのは歌ですかね。苦笑
それでも私は伶美アムネリス大好きでした。
しかし、やっぱり彩花まりちゃんのアムネリスは正しい歌のアムネリス様でした。どちらが良いとかそういう事ではなく、単純に歌うまだった。笑
アムネリスに対するアプローチも正反対だなぁと感じました。
伶美アムネリス:ファラオが女
彩花アムネリス:女がファラオ
って一言で言うとそんな感じでした。
けっこうここの差異はこのエントリーを書く為に確認した2、3件のブログで言及されていたのでしーちゃんもそれを意識した役作りだったのかなぁ。と思いました。これに関しては別エントリーで書きましょうかね。
アムネリス様大好きだよ。←
 
  • 桜木ウバルドにみる兄妹愛と絶望
先述した通り、今回のアイーダとウバルドは学年の近さから生まれる兄妹感がMAXで萌えました。笑
ずんウバルドとアイーダはずっと一緒に育ってきたんだなぁと感じ、それを見守るカマンテと、サウフェっていう磐石だったはずの関係性が、ラダメスによってぶち壊されるんですね。
双子ってあんまりお会いしたことないけど、マンガや小説で表現される双子ってお互いが特別な存在として認識されている気がします。なので、双子設定が大前提にある事によって同じ物語を別次元の話として感じることが出来ました。
ずっと一緒に育ち同じ教育をうけ同じ考え方をし同じ方向を向いてきたと思っていた片割れが変わっていく様をずんウバルドは見ていたのですよ。きっと!←
"お前は奴隷"の最後に「俺はお前とは違う~♪」って歌詞があって捌ける時の顔がまだ「アイーダ、目を覚ましてくれ」って語っているように私はとらえました。
そこからの、1幕ラスト。
 
もうね、ずんウバルド絶望ですよ。
 
かわいそうすぎて、千秋楽ずっとウバルドみてましたよ。私はー。贔屓ほっぽらかして。
"世界に求む"のラストでアイーダがラダメスの訴えに同調して歌いだすところ。
ウバルド様ショックうけすぎてて、本当にかわいそうだった。
最初は「こいつ(ラダメス)何言ってんだよ」って顔してたんだけど、アイーダが歌いだしたらもう絶望の顔。ほんと、かわいそう。←何度目だよ
大好きなアイーダが自分の計り知れない場所へ行ってしまって、もう戻ってこないと悟って、ラダメスの事を睨みつけるんですよ。ありったけの憎しみを込めて。あー。つらい。
そこに寄り添うファトマ。アイーダ四面楚歌待ったなし。
幕が降りる直前、大劇場だとアモナスロと真風ウバルドは作戦会議のようにヒソヒソと話しているのですが、私がみた博多座2回は両方ともアモナスロが一言ウバルドに言って肩を抱いてました。ウバルドかわいそう←ry
ここからアイーダに虫けら呼ばわりされて、ファラオを殺し、「裏切り者」の台詞のくだりはたぶん、ラダメスの事を最後まで言いたかったんだろうなって。ただじゃ済まさないって感じがよく伝わった。たぶん、ウバルドの全部の憎しみがラダメスに直接的に向けられたシーンだったなぁ。だって、ウバルドとラダメスって直接絡むのあそこしかないんだよ!?これを打ってて思ったのはこの2人がもっと前に絡んでたら結末が少しは変わったのかなぁって思います。まぁ、ないものねだりなんですけどね。
今回の設定によって、大劇場公演で囁かれていた兄妹愛や兄妹間の禁じられた恋以上に複雑で切ない感情が感じられました。
あー。ずんウバルド不憫だようううう。
 
  • 歴史を繰り返す事の残酷さ
今回公演では前回と台詞の違う数ヶ所がありました。これによって、次のシーンに繋がるのが自然になったように感じます。キムシンは外部でコインロッカーベイビーズもあるのにこんなに力を入れてくれて嬉しかったです。
るろ剣ももうちょっとやってくれよ。。。東宝1789と同じ演出家と思えないくらい...ryやめときましょう。
その中で私がもっとも考えさせられたのが、滅ぼされたエチオピアを目前にしたアモナスロの台詞
 
「新たな戦いの始まりだ」
 
うん。奇しくもウバルドが1幕冒頭で放つ言葉なんですね。
また、始まっちゃうんです。戦いが。
それに対してアイーダは愛するために生きて戦いを終わらせなければいけないんです。
「戦いは新たな戦いを生むだけ」だから。
戦いの代わりに慈悲でもなく愛をもってすれば戦いは終わるという、信念。
アイーダの信念ですね。
今回のこの台詞の持っていき方がすごく好きでした。アイーダの強さがよく現れていた。
 
まぁ、こんな感じで前よりも一層王家のストーリーにどはまりしてしまいました私ですが明後日はムラでワークショップ見に行ってきます。楽しみだなぁ。
次はアムネリス様についてと、ラダメスに関してかけたらいいなぁ。
 
おわり